
彼らの周りにはいつも人が集まっていて、お祭りのようににぎやかに見える。
けれど、その一方で、起業家は嫌いな人への態度が露骨に出る人格でもあり、ある特定の人に見せる氷のように冷たい態度や、まるでその人がそこにいないかのような無視の仕方に、背筋が凍る思いをしたことがある人もいるかもしれない。。
ESTPは、一般的に「裏表がない」「ストレートな人格」だと言われる。
でも、ビジネスの世界を生き抜く「起業家」ともなれば、単純な性格診断だけでは説明しきれない、複雑な心の働きがあるはずだ。彼らの態度は、本当にそのまま「嫌い」のサインと受け取って良いのだろうか?それとも、何か別の狙いが隠されているのだろうか?
記事のポイント
- ESTPは裏表がない人格のため嫌いな態度が露骨に出やすい。
- ただし、起業家としてビジネスの利益が絡むと感情を隠すことも。
- 嫌われているサインは、生返事、視線を合わせない、ドタキャンなど。
- 対処法は感情論で迫らず相手への実利を提示すること。
目次
そもそもESTP(起業家タイプ)とはどんな人格なのか?

彼らを動かしているのは、外の世界からの刺激を直接受け取って、瞬時に反応する「今ここセンサー(外向的感覚・Se)」と、独自の理屈で物事をクールに分析する「冷徹な計算機(内向的思考・Ti)」の強力なコンビネーションだ。
この組み合わせは、彼らに
「今、この瞬間!」
を全力で生きる能力を与える。
彼らは、机の上での空論や、遠い未来のぼんやりした夢よりも、目の前にある具体的な事実、手で触れられる現実を何よりも大切にする。失敗を恐れずに飛び込む行動力、コロコロ変わる状況への対応力、そして周りの人々を巻き込むおしゃべりの技術は、何が起こるかわからない現代のビジネスの世界で最強の武器になる。
だからこそ、多くの成功した起業家がこのタイプに当てはまると言われるのだ!
人と付き合う時のESTPのスタンスも、この現実主義的な特徴に大きく影響されている。彼らにとって人間関係は、心の深いところでつながり合う場所というよりは、お互いに刺激を与え合って、何か具体的な結果を生み出すためのフィールド(競技場)という側面が強い。
ベタベタした感情のやり取りよりも、一緒にいて楽しいか、ビジネスの役に立つかといった、実利的な価値基準が優先される傾向がある。そのため、物の言い方はストレートで、遠回しな表現や、腹の探り合いを嫌う。
良くも悪くも、彼らは自分の感覚に正直であり、その場の空気を読むことよりも、事実を事実として相手に突きつけることにためらいがない。この「行き過ぎた正直さ」が、時に周りとの摩擦(まさつ)を生む原因にもなるのだが、彼ら自身はそれを悪いことだとは少しも思っていないことが多い。
【結論】起業家(ESTP)は嫌いな人への態度が露骨に出ることが多い・・

でも、起業家としての「損得勘定(そんとくかんじょう)」が働いた場合、話は別になるという、少し複雑な境界線がある。その仕組みを理解することは、彼らとの付き合い方を劇的に変えるカギになるだろう。
ESTPは、嫌いな人への態度がものすごく露骨に出やすいタイプであると言い切っていい。
彼らと接していて「何か冷たい・・」「避けられている気がする・・」と直感的に感じたなら、その感覚はおそらく正しい。多くの場合、彼らは「嫌い」という感情を隠そうとすらしていないからだ。
なぜ彼らはそこまで態度に出てしまうのか?
普通の社会生活では、大人の対応として感情を隠すことが求められる場面でも、彼らがそれをしない、あるいはできない理由には、彼ら独自の強固な心の仕組みが働いている。それは単なる性格の悪さや子供っぽさではなく、彼らの脳の働きの必然的な結果だ。
その背景にある3つの大きな理由を解き明かしていこう。
裏表がなく感情を隠すのが苦手だから
ESTPの行動の根本にあるのは、外の世界の事実をありのままに受け取る「今ここセンサー(Se)」だ。彼らにとって、自分が「今、感じていること」こそが絶対的な真実であり、それを否定したりねじ曲げたりすることは、自分自身の存在を否定することと同じくらいの強いストレスになる。
多くの人は、周りとの調和を保つために「建前」という名のフィルターを通して言葉や態度を選ぶ。
心の中では嫌いだと思っていても、笑顔で挨拶をし、当たり障りのない会話を続けることができる。これは、自分の感情をコントロールしたり、周りの空気に合わせたりする心の調整機能が働くからだ。
しかし、ESTPはこの感情系の機能がメインではない。
彼らの判断基準は「好きか嫌いか」という感情論ではなく、「事実としてどうなのか?」「論理的に正しいか?」というドライな思考に基づいている。
そのため、誰かを「嫌い」だと認識した瞬間、それは彼らにとって動かしがたい「事実」となる。事実を隠したり、嘘の態度で取り繕ったりすることは、彼らの頭の中の論理的な整合性を乱す行為であり、非常に居心地が悪い。結果として、嫌悪感という内部データがそのまま外への出力として態度に表れてしまうのだ。
彼らにとって「思っていることとやっていることが違う」状態は、生理的な気持ち悪さを伴うものなのだろう。
効率主義で無駄な時間を嫌うから
起業家としての側面が強く出ると、この傾向はさらに加速する。ESTPの起業家にとって、時間は最も貴重な資源(リソース)だ。
彼らは常に最短距離で最大の成果を出すことを目指しており、無駄なプロセスや何も生まない時間を極端に嫌う。
嫌いな人間と関わる時間というのは、彼らにとって「無駄」以外の何物でもない。何の刺激も得られず、ビジネスも進まず、ただ不快な感情だけが溜まっていく時間。そんなものに貴重な時間を割くことは、彼らの効率主義的な美学に反する行為だ。
だからこそ、彼らは態度で明確に示すことで、相手に「察して」もらおうとする。冷たい態度を取ることで相手が自分から離れてくれれば、それが最も手っ取り早い解決策になるからだ。
彼らにとって、嫌いな相手と無理に笑顔で会話を続けることは、穴の開いたバケツで水を汲むようなものであり、そんな効率の悪いことにエネルギーを使うくらいなら、他のワクワクする仕事に時間を投資したいと本気で考えている。この徹底した合理性が、他人から見れば「冷酷であからさまな態度」として映ることになる。
「今」の感情に素直すぎるから
ESTPは「現在」に生きる人々だ。将来の遠い見通しや、過去のしがらみよりも、今この瞬間の感覚が彼らを制御している。
これは驚くべき集中力や行動力につながる一方で、長期的な視点に基づいた我慢を苦手とする原因にもなる。
嫌いな人と接している時の「不快だ!」という感覚は、彼らにとって緊急性の高い警報(アラート)だ。
将来的にその人が重要になる可能性や、関係を悪化させた場合のリスクといった遠い未来の計算よりも、「今すぐこの不快感から解放されたい」という欲求が勝ってしまう。
我慢してニコニコするストレスよりも、不機嫌な態度を隠さずに表に出してスッキリすることを選んでしまうのだ。彼らにとって、未来のために現在を犠牲にするという考え方はなじみにくい。もし態度に出したことで将来損をしたとしても、その時はその時で持ち前の対応力でなんとかすればいいと考えている節がある。
この「今」への過剰な集中が、嫌悪感のストレートな表現に拍車をかけている。
【要注意】ESTP起業家が「嫌いな人」に見せる5つのサイン

ESTP起業家が見せる露骨な態度には、いくつかの典型的なパターンがある。もし以下の行動が自分に向けられていると感じたら、彼らの「嫌いリスト」に入っている可能性が高いと思ったほうがいいだろう。
会話の内容が極端に薄くなる・生返事
彼らは本来、おしゃべり好きで話題も豊富だ。
興味のある相手とは、次から次へと話題を広げ、活発な議論を楽しむ。しかし、嫌いな相手に対しては、そのエネルギーの供給が完全に止まる。
こちらが何を話しかけても「へえー」「そうなんだー」「まあねー」といった、感情のこもらない短い言葉の生返事しか返ってこなくなる。。
会話のキャッチボールを成立させる意志がゼロであることを、無言の圧力として伝えてくるのだ。彼らの目は死んでおり、一刻も早くこの場を立ち去りたいというオーラが全身からにじみ出ているはずだ。
物理的な距離を取る・視線を合わせない
ESTPは空間を把握する能力が高く、人との距離感の使い方も巧みだ。
親しい相手には積極的に距離を詰め、ボディタッチなども交えてコミュニケーションを取るが、嫌いな相手には明確な物理的拒絶を示す。会議室で最も遠い席に座る、廊下ですれ違う時にわざとらしく進路を変える、といった行動が目立つようになる。
そして何より、視線が合わなくなる。話している最中もスマホを見ていたり、窓の外を眺めていたりして、決して相手の目を見ようとしない。これは「お前は私の視界に入れる価値すらない」という強烈なメッセージだ。
あからさまに批判的・攻撃的な口調になる
彼らの「裏表のなさ」が悪意の方向に働くと、非常に攻撃的になることがある。
嫌いな相手の提案や意見に対して、人格否定ギリギリのきつい言葉で批判を浴びせることがあるのだ。これは論理的な議論というよりも、単に相手をやり込めたい、不快感を与えたいという感情の爆発に近い。
彼らは頭の回転が速いため、相手の痛いところを的確に突く言葉選びもうまく、言われた方は深く傷つくことになる。普段のサバサバした口調とは違う、トゲのある敵意を感じたら要注意だ!
約束の優先順位が極端に下がる・ドタキャン
彼らは楽しいことや重要なビジネスチャンスには、すぐに飛びつくフットワークの軽さを持っている。
しかし、嫌いな相手との約束は、彼らにとって優先順位の最下層に位置付けられる。アポイントの調整がいつまでもつかなかったり、約束の日が近づくと突然「急な用事が入った」とドタキャンされたりする。
彼らにとって、嫌いな相手のためにスケジュールを空けておくことは苦痛であり、より魅力的な予定が入れば簡単にそちらを優先してしまう。あなたの時間は、彼らにとって確保する価値のないものなのだ。
完全に存在を無視する
最終段階は「無視」だ。
挨拶をしても返さない、話しかけても聞こえないふりをする、集団の中にいてもあなただけ透明人間のように扱う。
これは、彼らの中であなたが「関わる価値のない人間・・」として完全に処理されたことを意味する。ここまでくると、関係修復は絶望的と言っていいだろう。彼らは興味のない対象には残酷なほど無関心になれるのだ。
ただし例外も!起業家としての合理的な割り切り

ビジネスという戦場で勝ち残るために高度に訓練された、冷静な戦略家としての顔も合わせ持っているのだ。
もし相手が、自分のビジネスを成功させる上でなくてはならない資源(リソース)を持っていると判断した場合、ESTP起業家は驚くべき変身を遂げる。「嫌い」という個人的な感情を脳内の奥底にあるロッカーに鍵をかけて封印し、まったく別の回路を起動させるのだ。
ビジネスの利益が絡む場合は態度に出さない場合も・・
例えば、個人的には生理的に受け付けないタイプの人間だが、自社の商品を大量に購入してくれる大口顧客の決定権者だったとしよう。あるいは、性格は破綻しているが、今のプロジェクトにどうしても必要な天才的な技術を持っているエンジニアだったとしよう。
この時、ESTPの脳内では「冷静な計算機(Ti)」がフル稼働する。
「こいつを怒らせると、〇〇円の損になる・・」
「この技術が手に入らないと、ライバルに負ける・・」
といった損得勘定が瞬時に行われ、感情よりも合理的な判断が優先される。
すると彼らは、嫌いな相手に対しても、まるで親友のように笑顔で接し、相手を立て、機嫌を取ることができるようになる。これは心からの共感に基づくものではなく、あくまで目標達成のための「手段」としての演技だ。
彼らにとって、この時の自分は一種の役者であり、ビジネスというゲームをクリアするための役割を演じているに過ぎない。
この切り替えの早さと徹底ぶりこそが、彼らを成功した起業家たらしめている要因の一つであり、周囲を混乱させる原因でもある。
「あれ?嫌われてたと思ったのに、今日はすごく愛想がいいな・・」と感じたなら、それはあなたが彼らにとって「利用価値のある存在」に昇格した証拠かもしれない。
ただし我慢には限界がある・・
しかし、忘れてはならないのは、この「合理的な割り切り」は、彼らにとって多大な精神的エネルギーを消費する行為だということだ!
本来の自分を抑圧し続けることは、ESTPにとって強烈なストレスとなる。彼らは長期的な我慢が得意ではない。。
ストレスが限界値を超えた瞬間、あるいは相手の利用価値がなくなったと判断した瞬間、それまで完璧に演じていた「良い人」の仮面が、音を立てて崩れ落ちることがある。昨日は笑顔で握手を交わしていたのに、今日は目も合わせない、といった極端な態度の変化が起こり得るのがESTPの怖さだ。
彼らの我慢は、いつ爆発するかわからない時限爆弾のようなものだと認識しておく必要がある。
最後に統括

彼らの冷たい態度は、複雑な裏読みを必要としない、ストレートな拒絶のサインであることが多い。
しかし、彼らは同時に極めて合理的な起業家でもある。ビジネス上の明確なメリットがあれば、感情を殺して付き合うことができる二面性を持っていることを理解しておかなければならない。
彼らの態度に一喜一憂し、感情的に振り回されるのは得策ではない。彼らと向き合うときは、こちらも感情のスイッチを切り、冷静な計算と実利をもって接する感情が必要だ。
それができないのであれば、静かに距離を置く。その割り切りこそが、エネルギッシュだが時に残酷なこの「起業家タイプ」と共存するための唯一の処方箋(しょほうせん)となるだろう!



